旅物語2-砂の砂漠編-

8月23日 15歳の女の子
中国船籍の蘇州号、この船はそんなに大きな船ではない・・・
半日もかからずに全て見てしまえるサイズだ。
そんなわけで夜になるとかなり暇をもてあましはじめるわけだが、
前回の旅で使用した鑑真号同様にこの船にも自販機がある。
そうビールも売っているのだ、し・か・も・ジュース150円、
ビールも150円!!
もはや、考える必要もなし!!一直線にビールの自販機に直進、
金を入れてボタンを押して、缶をとって・・・「プシュッ!!」
船が揺れているので、飲む前から酔っているようだ、
これでは酔ってもわからないのではないだろうか・・・。
知り合った旅の仲間達とこれからの行き先について話しながら
ビールを飲んでいるとタテキの友達で彼同様に
上海に住んでいる15歳の女の子ルミナがやってきた。
「この子、さっき船尾で電話して泣いていた子だな」
ソファーに座りながらみんなで会話をしているうちに
ルミナの恋愛相談になっている。
話しの内容も見た目も15歳の女の子には見えない、
ゴイチとマコと俺は話しを聞いて固まった・・・
付き合って、初日に彼氏と寝て、二日目で別れているのだ。
固まる俺たちをよそに、鈴木さん
「ぶっちゃけさ、まだ痛いだけだろ~はっはっは」
「だいたい、日本海に橋かけても会いに行くなんて彼氏は
言ってたみたいだけどさ、そんなのムリだとおもってるだろ?」
ルミナが笑いながら、うなずいた。
「ムリだよね~はは」
沈みかけたその場の雰囲気が、また明るくなった。
ルミナはけっして悪い子ではないと思うし、
話していてまだまだ15歳だなという面
もたくさんでてきた、日本とは異なる上海で生活していて
しっかりしなければならない環境にいるためか
大人びて見えたが、やはりまだまだ15歳だ。
蘇州号には展望風呂というものがある。
1等船室以上の者のみが入れるという
肩書きだけはVIPな風呂だ。
さて俺はもちろん2等のBなので、
夜中に忍びこむことにした。
といっても、見張りもいないので
堂々と湯船につかって、展望風呂を満喫したが!!
展望風呂といっても、星も海も見えやしない・・・。
でも、こういうドキドキが一人旅の醍醐味だ!!
まだ明日まるまる船の中なんだよな~
何しよう・・・
おそらく鈴木さんと俺には年の差以上の
経験の差があるのだろうなと感じたが、
彼の経験がどのようなものなのか、
このときはわからなかった。