旅物語1-砂の砂漠編-

※シルクロードの旅人
街灯のほとんどない、砂漠の入り口の町、
民家の門にはロバがいて、門から家の中の様子がわかる。
裸電球のわずかな灯かりで孫をなでる老婆のシルエット
が見え、夜の闇と満点の星空、古き家・・・
それらの影響か不思議な感覚に見舞われた。
私が感じたのは、はるか昔から変わらないであろうもの、
シルクロードと旅のにおいではないだろうか。
実際に見た者にしかわからない感覚・・・
まるでタイムスリップしたかのようであり、
かつてシルクロードを旅した旅人と同じ心境を味い
自分自身も旅人になった瞬間だった。
※旅立ち(8・22)
私が旅人になる瞬間よりかなり前の8月22日、
私はまだ大阪にいた。
大阪港より出港する蘇州号に乗るためだ。
飛行機よりも格安なこの船に乗るためにはるばる
静岡から鈍行でやってきた。
日本最後の夜、私の部屋には五人の人がいた・・・が、
5人のうち3人が外国人という状況!!
日本なのに日本人の方が少ない・・・
しかも私が話してたのはオーストラリア人・・・
もちろん英語。
最後の夕飯は屋台の250円のお好み焼き。
こうして日本語の会話もないまま屋台の夕飯で終わる
日本最後の夜、そして旅の最初の夜・・・
先が思いやられる。