ちっちゃな踊り子-第2話【エジプト】

【エジプト-カイロ-】
~第一話の続きです~
たまたま、通りかかったエジプトおじさんが、
ジュース売りの少年に話しを聞いている。
「★×○■★★」(アラビア語のため、わからず)
何を言っているかわからないが、
どうやら1ドルは払い過ぎのようだ。
おじさんは両替をして、一部を少年にわたし、
残りを僕に渡してくれた。
そして、ニコニコしながら僕の肩をたたき
「GOOD MAN」そう言って去っていった。
この一言がムチャクチャうれしかった、
「外国人である僕の行動はエジプト人から見ると
間違ったことをしているんじゃないか?」
その不安が少し心の中にあったからだ。
女の子のお母さんには、なんどもお礼を言われ、
このちっちゃな子供は踊りを披露してくれた、
笑顔を振りまきながら、40度を超える気温にも
かかわらず一生懸命におどってくれた。
英語も日本語も通じなかったが、心だけはしっかり通じた。
旅人が味わう感覚の中でも最高の瞬間だ!!
心が通じるとこの場所を離れるのがもの凄くつらくなった、
僕の人生と彼らの人生が交差することは今後ないだろう、
ゼロではないが、限りなくゼロに近い・・・
僕は精一杯に明るく笑顔で、別れを告げた。
旅人がもっともツライ瞬間だ・・・
出会いと別れを繰り返すから旅人の心は豊かに、そして強くなっていくのだろう。
同じ時代、同じ空の下にいるんだからいいじゃないか。
そう自分に言い聞かせて僕は歩き出した。